ターゲットとペルソナの違いとは?
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マーケティング業界において、ターゲットやペルソナの設定が重要ということは、もはや常識といってもよいでしょう。しかし、なんとなくターゲットやペルソナの意味はわかるが、具体的な違いを説明できる方は、少ないと思います。また、ターゲットとペルソナを同様のものと考えてしまうと、商品・サービス設計の段階において困惑してしまう可能性があります。
本記事では、ターゲットとペルソナの違いについての説明や活用するメリット、作り方について説明します。
ターゲット・ペルソナの違いを解説
ターゲットとは
ターゲットは、年齢、職業、趣味嗜好など、大まかな属性で区切った、自社が訴求すべき「実際に存在する集団」のことです。ペルソナよりも、詳細な顧客像を設定することは出来ませんが、その分、ペルソナに比べて、作成する際の手間がかからないため、効率よく戦略を立てられます。
例)ターゲット
年齢:20代後半
性別:男性
居住地:都内
ペルソナとは
ペルソナは、具体的で詳細な設定がされた1人の顧客像です。ターゲットよりも、職業や価値観、ライフスタイルなどを細かく設定し、人物像をより分かりやすくするために、情報の背景を考えます。手間はかかりますが、詳細に自社の顧客像を作りこむことができます。
例:性別:男性
年齢:28歳
年収:370万円
職業:IT企業の営業
家族構成:1人暮らし
居住地:東京都足立区
趣味:ボルダリング
休日の過ごし方:友人とボルダリングをして汗を流す
プロダクトが韓国コスメの場合
プロダクトが韓国コスメの場合、ターゲットとペルソナの違いを表現するとこのようになります。
・ターゲット
年齢:20代前半
職業:大学生
趣味嗜好:メイクをすること
月のコスメにかける平均額:5,000円
・ペルソナ
年齢:21歳
職業:大学生(まわりにはおしゃれな人が多い)
趣味嗜好:メイクをすること。日々、InstagramやYouTubeなどのSNSから情報収集をしている
月のコスメにかける平均額:5,000円。
たくさんの種類を試したいため、リーズナブルな化粧品を多く購入し、使い心地を比べている。
休日の過ごし方:友達や彼氏と外出。インスタのタグや友達のストーリーで見た韓国料理店に行くことが多い。
美容に関する悩み:肌トラブル(ニキビや毛穴の汚れ)により、化粧ノリが悪い。
よく利用するSNS:主にInstagramとTikTok。韓国出身の有名インフルエンサーや友人の投稿をよく見ている。
このようにターゲットとペルソナには情報の詳細さや背景に違いがあり、ペルソナは顧客像がハッキリとしています。
ターゲット・ペルソナを活用するメリット
社内認識のズレを防ぐことができる
商品開発やマーケティングを行う際、ターゲットやペルソナを設定していないと、社内認識がずれてしまい、各社員が違った方向を見てプロジェクトを進めてしまう可能性があります。
例えば、シミ予防の商品を作る企画があるとしたら、ある社員は30代女性を、ある社員は50代女性をイメージしながら、商品・販売手法を練っているかもしれません。
30代女性と50代女性ではシミの症状や経済状況などが異なるため、シミへのアプローチに変化をつける必要があります。
ターゲット・ペルソナを設定することで、どのような人に向けて、どのような商品・サービスを、どのように届ければ良いかという社内認識を定めることができます。
顧客視点のニーズが分かる
ターゲット・ペルソナを設定する過程において、顧客調査をおこないます。
顧客インタビュー・商品アンケートなど、リサーチをとおして、顧客視点のニーズを把握します。顧客リサーチで得られたデータを元に、顧客はどのような問題を解決したいのか?どのような商品に強い関心をもっているか? など詳細に知ることができます。
例えば、テニスラケットを販売するプロジェクトがあったとします。
その際、リサーチの段階で「力を入れずにボールを強く打ちたい」、「多少は力が入っても良いが、コントロールを重視したい」などの詳しいニーズを把握することで、より具体的な商品キャッチコピー、訴求軸を立案することが出来ます。
ターゲット・ペルソナのつくり方
ターゲット・ペルソナに関する情報収集をする
ターゲット・ペルソナを作る際には、情報収集が欠かせません。年齢や性別、居住地、仕事内容、ライフスタイル、趣味・嗜好など、顧客像が明確になるような情報を、インタビューやアンケート、アクセスデーターなどを元に収集します。
ターゲット・ペルソナの情報をまとめる
情報を収集したら、次はまとめの段階です。マーケティングを行っていく過程で、商品・サービスの方向性がブレないようにすることが重要です。そのためにも、先入観や思い込みを取り除き、社内の担当者全員がイメージを統一出来るようにまとめましょう。個人的な先入観があると、「こんな顧客だったら嬉しい」という願望が入ってしまいます。
その結果、自社が追及している顧客像からは程遠いターゲット・ペルソナが出来上がってしまい、需要の薄い商品・サービスを開発してしまう恐れがあります。
このようなことを防ぐためには、悩みを持つ顧客に対して、どのような商品・サービスを届けることで、解決に導き出すことができるのかという、目的や目標を再度確認しながら社内認識を統一させ、情報をまとめると良いでしょう。
情報の背景を考える
ペルソナの場合は、顧客像を明確にする際に、集めた情報をただまとめるだけでは不十分であり、集めた情報の背景を考える必要があります。
例えば、ガーデニングが好きという特性を持っている顧客像の場合は、なぜ、ガーデニングが好きなのかという背景の仮説を立ててみます。
そうすることにより、「子供のころから花を育てる趣味があり、大人になった今でも続けている」という人や「購読している雑誌に影響されて最近始めた」という人のように、様々なタイプが思い浮かびます。
集めた情報の背景を考察し、人柄やライフスタイルをはっきりと浮かび上がらせることで、的外れな顧客ニーズを作り上げないようにします。そして、顧客像に合った販売戦略を立てることで、需要のある商品・サービスを作ることが可能となります。
まとめ
ターゲットとペルソナは、顧客像の詳細さや作成する際の手間、情報に対する背景の考察が異なります。知りたい顧客情報や必要な労力などに応じて、ターゲット・ペルソナを使い分け、マーケティングの段階ごとに戦略を練ることが重要です。そうすることで軌道修正がしやすくなり、顧客ニーズを正しく把握できるようになるため、事業の成功確率を上げることが可能となります。また、ターゲット・ペルソナを活用することで、顧客像が明確になり、生産性やプロジェクトの完成度向上が期待できます。
ターゲット・ペルソナの作り方がイマイチ理解できない、自分たちだけで作れる自信がないなどの不安をお持ちの場合は、グリークにてターゲット・ペルソナの作り方をアドバイスさせていただきすので、お気軽にお問い合わせください。