小学生でも簡単に理解できる!! ガリガリくんを活用した「3C分析」市場優位性

 マーケティングを行う際、市場・顧客、競合、自社をリサーチし、戦略を考えることが重要であり、そのためのフレームワークとして3C分析というものが存在します。

今回は、赤城乳業株式会社の商品「ガリガリ君」を活用し、小学生でも分かるように3C分析について説明します。

3C分析の具体的な活用方法がよく分からないという方は、是非今回の記事を参考にしてみてください。

3C分析とは

3C分析とは、事業計画やマーケティング戦略などを決定する際に用いられるフレームワークの一つです。市場・顧客(Customer)、競合(Competitor)、自社(Company)の3つの視点から分析を行うため、頭文字をとって「3C分析」と呼ばれています。

3C分析を行うことで顧客のニーズを知り、競合にはない自社の勝ち筋(競争優位点)を
見つけ出し、自社が採るべき戦略を明らかにすることができます。

3C分析の手順

3C分析は、「市場(顧客)」→「競合」→「自社」の順番で分析することが重要です。

市場(顧客)分析では、業界の市場規模や顧客のニーズ、消費行動や購買行動などについて把握し、ターゲティングを行い、競合を明確にします。次に、明確となった競合を分析し、競合の商品・サービスの特徴や付加価値、売上やポジション、顧客数などを把握します。そして、最後に自社を分析することで、競合と比較した自社の強みと弱みが分かり、勝ち筋が明確となります。

つまり、市場(顧客)が変わると競合が変わり、競合が変わると自社の強みや弱みが変わるため、「市場(顧客)」→「競合」→「自社」の順番で分析を行うことが重要なのです。

そこで今回は、よりわかりやすく日本で最も売れている氷菓「ガリガリ君」を例に「市場(顧客)=ガリガリ君を買う人」「競合=他社の氷菓」「自社=ガリガリ君」に例えて、3C分析を活用し、ガリガリ君の勝ち筋(競合優位性)を分析していきます。

市場(顧客)=コンビニでアイスを買う人

初めにアイス市場全体の規模をリサーチします。今回の市場(顧客)はコンビニでアイスを買う人をターゲットに分析していきます。

顧客がアイスを食べたくなる時というのは、以下のような場面が想定されます。

・冷たいものが食べたくなった
・食後のデザートが食べたくなった
・アイスを食べてる人を見て、自分も食べたくなった

このように思った際、顧客はコンビニへ行き、アイスが入っているショーケースの中から「濃厚」、「爽やか」などの”味”や「アイスクリーム」、「氷菓アイス」などの”ジャンル”の選択を行います。

ガリガリ君の場合は、氷菓アイスというジャンルであるため、最終的に氷菓アイスを食べたいと思った顧客に購入されます。

競合

市場分析の結果、ガリガリ君はアイスを食べたくなった顧客の中でも、氷菓アイスを食べたいと考えた顧客に選ばれるということになります。つまり競合は他社が製造している氷菓アイスとなります。

氷菓の中でも有名なものとして「スイカバー」があります。

味は、スイカ果汁を含めたアイスとチョコボールを混ぜ合わせることで、甘く、爽やかでありながら、独特の食感もあるという唯一無二性があります。

また、形状は実際にスイカを食べるときのような三角形になっていることやスイカの赤(果肉)、黒(種)、緑(皮)の部分を再現しており、インパクトがあります。

参考:https://lotte-land.jp/suikabar/secret/
参考:https://lotte-land.jp/suikabar/about/

マーケティングにおいては、すいかばマンというイメージキャラクターを使い、親近感を表しながら、テレビアニメ(カッコウの許嫁やジャイアントキリング)とコラボすることで、新しい顧客層を獲得しています。また、需要の関係から販売時期を夏に限定するという戦略を取っています。

参考:https://www.famitsu.com/news/202206/04263893.html
参考:http://morning.moae.jp/news/3642

自社(ガリガリ君)の特徴

ガリガリ君は、ソーダ―アイスのように甘く、さわやかな味とかき氷のようにガリガリとした食感を混ぜ合わせることで、独自性を出していることや種類は梨味やコンポタ―ジュ味など、150種類を超えていることが特徴です。
参考:https://www.akagi.com/products/garigari/soda_stick.html

参考:https://xtrend.nikkei.com/atcl/contents/forcast/00004/00189/

見た目は、長方形に木のスティックが刺さっているという食べやすい形をしています。

マーケティングにおいては、ガリガリ君というワンパクな小学生のキャラクターと「ガ~リガ~リ君、ガ~リガ~リ君、ガ~リガ~リ君~」という歌でキャッチ―さを出すことで、他のアイスと比べて老若男女問わず認知度が高いです。また値段は、70円と競合と比べてトップクラスに安く、お気軽に購入することができます。

参考:https://youtu.be/qWTQ3k7LF3Y

参考:https://news.yahoo.co.jp/articles/69bda653e55ad16bb079c294f33896f80fd087a9

3C分析をした結果

ガリガリ君の競合優位性

ガリガリ君を分析したところ、以下のようなところに競合優位性があるといえます。

・老若男女問わず認知度が高い
・コンビニにある商品の中で70円とトップクラスに価格が安いため、気軽に購入することができる
・様々な味のバリエーションがある

まとめ

3C分析は、自社が競合よりも市場(顧客)で優位性を保つにはどうすれば良いかという分析をする際に用いられます。

3C分析をする際は、市場(顧客)、競合、自社の順番で行うことが重要であり、その理由は、市場(顧客)が変わると求められているものが変わり、求められているものが変わることで競合が変わり、そして競合が変わると自社の強みも変わってくるからです。

そうすることで、自社はどういった商品を開発・マーケティングし、どの部分を強化していけば良いのかといった事が分かります。

3C分析を使いこなすことによって、最も自社の商品が選ばれるポジションが明確になり、今後どのように戦略を立てて事業を進めていけば良いかが明確になるため、ぜひ、正しく活用して自社のマーケティング施策に役立ててください。

グリークでは、競合優位点を見つけるサポートを行っておりますので、「3C分析を自分たちだけで行える自信がない」、「プロに任せたい」とお考えであれば、是非お気軽にお問い合わせください。