【初心者向け】web3.0とは?新しい時代のインターネット

近年、「NFT」や「メタバース」などの言葉が世間を騒がせていますが、それらの元となるのがweb3.0であり、多くの企業から注目され、新たな時代のインターネットとも呼ばれています。

web3.0では、ブロックチェーンの技術を活用することで、今まで以上に個人情報が守られ、便利なツールや魅力的なコンテンツを生み出すことが可能です。今後web3.0が、世界中で大きく広まっていくことは約束された未来と言われており、これからのビジネス戦略を考える上で、web3.0の知見は少なからず必要と言えます。

そこで本記事では、web3.0とは何なのか?web1.0やweb2.0との違い、web3.0の活用方法について、わかりやすく解説します。

web3.0を解説する前に、web1.0とweb2.0 を解説

web1.0とは

web1.0とは、インターネットが個人に普及するようになった1990年〜2004年代のことを指します。

デバイスはPCが中心で、個人でもWebサイトを立ち上げて情報を発信できるようになりました。しかし、Webサイトの公開にはプログラミング技術などの高いスキルや専用サーバーを用意する必要がありました。そのため、Webサイトを公開できる企業や団体は限られており情報の発信者が少ないため、インターネットで得られる情報には限界がありました。

また、当時はまだWi-Fiが普及しておらず、動画の再生や画像の表示に膨大な時間が費やされていたことや、HTMLを用いたテキストサイトが主流だったため、現代のように動画や画像を活用したコンテンツが少ない時代でした。

さらに、この時代のコミュニケーションの主な手法はメールだったことから、インターネット上での双方向的なやり取りはほぼできない点が特徴です。

*参考:https://news.allabout.co.jp/articles/d/78200/

web2.0とは

Web2.0とは、多くの人がインターネットに参加し情報発信できるようになった2005年〜2020年代のことを指します。

この時代には、インターネット環境が整備されたことや携帯電話が普及したことによって誰もが簡単に情報を発信することができるようになりました。それによって情報量が増加し、質の高い情報社会が形成されました。

また、TwitterやFacebook、InstagramなどのSNSが普及し、誰かが発信した情報に対して「反応」することができる、双方向のコミュニケーションが可能となったのが特徴です。

さらに、2010年代には通信システム「4G」が誕生し、スマートフォンの利用者も急速に増加しました。3Gよりも高速な通信ができるようになり、動画やゲームといった大容量なコンテンツが楽しめるようになったため、Netflixやhuluなどの動画配信サービスも普及しました。

一方で、Web2.0は世界的にもトップシェアと影響力を兼ね備える「Google・Amazon・Facebook・Apple・Microsoft・」のGAFAMと呼ばれる5大企業に個人情報や趣味思考、行動履歴などの情報が集約されているため、プライバシーの侵害や個人情報の漏洩といったさまざまなリスクに直面しているのが現状です。

web3.0とは

Web3.0とは、次世代におけるインターネットとも言われています。

特定の企業に握られている個人の情報資産の分散化を目的としており、ブロックチェーンと呼ばれる技術を活用することが特徴です。

ブロックチェーンとは、個人情報をそれぞれで管理する仕組みのことを指します。Web2.0は特定の企業が用意したサーバーなどに情報が集約されていましたが、ブロックチェーンを活用したWeb3.0では、個人のパソコンなどで情報が管理されるようになります。

web3.0のメリット

情報が一極化しないため、セキュリティが向上し、個人のプライバシーが保護される

web1.0やweb2.0では、特定のサーバーに情報やデータが集まる、中央集権的なウェブ構造であったため、特定のサーバーがハッキングされると、情報の流出やデータを改ざんされる危険性がありました。

しかし、web3.0は、特定のサーバーに頼らない非中央集権的なウェブ構造のため、情報が特定の企業に一極化せず、情報漏洩やプライバシー保護の観点でのリスクを減少させることができます。

web3.0の技術

NFT

NFTとは偽造不可能な鑑定書・所有証明書付きのデジタルデータのことを指します。(非代替性トークン)これまでのデジタルデータは簡単に複製・改ざんすることができ、資産価値を持たせる事が困難でしたが、ブロックチェーン技術によって、デジタルコンテンツの所有者や作成者のデータを記録し、デジタルデータの所有権をハッキリと証明することができるため、NFTによって唯一無二の価値を付与することができるようになりました。

アートや音楽、イラストのようなデジタルデータとの相性が良い業界では、積極的に取り入れられており、Twitter社、元CEOのジャックドーシー初ツイートは3億円で落札されました。

参照:https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN23DG90T20C21A3000000/

DAO

DAOとは、「分散型自律組織」と呼ばれ、中央管理者(株主や代表者)が存在せず、ブロックチェーン上で世界中の人々が協力して管理・運営される組織のことです。
「ガバナンストークン」という仮想通貨を保有することで、国籍や年齢などを問わず、誰でもDAOの意思決定に参加することができます。

構造上、データの改ざんや書き換えを行うのは難しく、取引の内容は全てオープンソースとして開示される仕組みになっているため、透明性が高い組織運営を実現できます。

DeFi

DeFi(Decentralized Finance:分散型金融)とは、銀行や政府などの中央機関を介さず、仮想通貨のブロックチェーン上で金融取引できる金融エコシステムのことです。ユーザー同士で直接取引が行えるため、取引時に発生していた取引手数料を抑えることができます。

また、DeFiは口座開設などの特別な手続きや審査がなく、インターネット環境さえあれば世界中どこでも利用することができます。そのため、ATMが無くてもいつでも仮想通貨のウォレットでサービスを利用することができます。

現在、DeFiを活用した送金・決済などのサービスが誕生しており、これからますますその数は増えていくと予想されています。
参照:https://putoran.com/list/defi

web3.0の問題点

法的な整備が行われていない

web3.0は新しい概念であるため、明確な法律が定められておらず、今後Web3.0を利用する際に法的な制限が出てくる可能性があります。

現在、国会でも議論が行われているため、将来的に法律が整備されることは間違いないと思われますが、時間がかかるため、今から参入する際は、しっかりとした情報収集が必要となってくるでしょう。

まとめ

web3.0は次世代におけるインターネットと呼ばれており、ブロックチェーンの技術を活用することで、特定の企業に握られている個人の情報資産を分散化することを目指しています。

また、NFTやDAOなどの新技術の登場にともない、それらに関連する様々なサービスや企業が誕生し期待が膨らむ一方、法的な整備が整っていないため、今後は法的な制限が出てくる可能性があります。

web3.0に関して、様々な議論がありますが、今後世界の多くのビジネスに影響を与えることは間違いないため、今のうちからweb3.0に関する情報を収集し、未来に向けて万全の準備をしておくことが重要です。